転職の意思を伝えたその日から、空気が変わった
私が地方公務員を辞める時の話です。
私は、40代でシングルマザーだったので、迷いながらも、
「子どもが小さいうちは安定した職場で…」と自分に言い聞かせて働いてきました。
でも子どもも小学生になり、手がかからなくなってきた頃。
このままで本当にいいのか?と、自分の人生について考えるようになりました。
やりがいがない。キャリアが描けない。定年まで同じ場所にいても、成長がない——。
そんな思いから、ついに転職を決意し、上司に伝えたのが4月のことでした。

「1年後にしろ」「先に1年分の業務を終わらせろ」!?
正直、驚きました。
課長の口から出たのは、「転職してもいいが、1年後にしろ」という言葉。
そしてさらに続けて、「今の業務を1年分先に終わらせてから出ていけ」と。
いや、それ無理じゃないですか…?
一瞬、自分の耳を疑いました。
確かに、業務の途中で辞められるのは困るという気持ちは分かります。
でも、だからといって「1年分の業務を今やれ」と言うのは、単なる無理難題です。
勝手に外部に連絡を取り、業務の前倒しを指示
言葉だけでは終わりませんでした。
課長は、私に何の相談もなく、外部の関係者に直接連絡を取り、
「〇〇の業務、すぐに着手しちゃいたいから、美波さんに資料送ってください」と勝手に話を進めていたのです。
その業務は本来、5か月先の予定だったもの。
しかも、私はその担当として、準備期間を見越してスケジュールを組んでいたにもかかわらず。
それをすっ飛ばして、「今すぐやれ」と外堀を埋めるように動かれてしまった。
しかも、それまでの課長は、私の業務に全く関心を持っていなかったんです。
必要最低限の会話すらなく、私に話しかけたことなんてほとんどないのに。
その態度の変化は、はっきり言って「怖い」と感じるレベルでした。

引き止め?それとも、ただの嫌がらせ?
正直、「辞められると困る」という気持ちはわかります。
でも、転職を伝えた途端にこんなやり方をされると、
もはや引き止めではなく、“見せしめ”や“仕返し”のようにも感じます。
私が辞めたあとの業務が混乱しないように、引き継ぎを丁寧にするのは当然のこと。
それは私も責任としてきちんとやるつもりでした。
でも、予定を大幅に前倒しされたり、勝手に業務を積まれたりするのは、
まるで「辞めるならこのくらいやっていけ」という制裁のよう。
自分が「去る者」として扱われていることを、強烈に意識させられました。
シングルマザーである私の限界
私は一人で子どもを育てながら働いています。
子どもの送り迎え、病院、宿題、食事づくり、学校行事——。
限られた時間の中で、仕事も家庭もこなすのは簡単ではありません。
そんな中で、これまで一生懸命働いてきたつもりでした。
それでも「辞める」と伝えた瞬間から、こうして露骨な圧力をかけられるのが現実です。
「やっぱり、母子家庭って甘えだと思われてるのかな?」 「辞める人間には冷たいんだな」
そんな思いが胸に湧いてきて、悔しさと悲しさでいっぱいになりました。
何よりつらかったのは、今まで何かと助けてくれた先輩や同僚に頼れなかったことです。
彼らにしても、私が辞めることによって迷惑をかけられているという思いや
うらやましいという思いが少なからずあるようで、
気持ちの上では、課長と同じ側に立ってしまったのです。

それでも私は、前に進む
だけど、だからこそ、私は前に進もうと思いました。
私はもっと、自由に働きたい。
頑張りが正当に評価される環境で、自分の力を試したい。
そして何より、子どもに「ママ、楽しそう」と思ってもらえる毎日を送りたい。
嫌がらせを受けて、改めてくだらない職場だなと思ってしまい、
ここでこれ以上時間を過ごすことは、私の人生の価値を下げてしまうなと実感しました。
課長からの指示に関して言えば、もちろん引継ぎは丁寧にやりましたが、
2か月半後に退職しましたし、1年分の業務なんてやりませんでした。
やらなかったことについては、何も言われませんでした。
本当にただの嫌がらせだったのでしょう。
この件に関しては、会社でずっと人事を担当していた父に相談しました。
すると、父は大いに驚いていましたが、
「今の会社に義理立てして過剰に働いてはだめだ。
体を壊してから転職先に行くなんて本末転倒だからな。」
と至極真っ当なアドバイスをもらったことも大きかったです。
今、同じように退職を考えているあなた。
もし職場からの圧力で気持ちが揺らいでいるなら、
この記事が少しでも背中を押せたら嬉しいです。
もうさすがに9歳児を乗せて引くのは無理だな・・ |
敏感肌に嬉しい。ブルーライトまでカット!もう何個買ったかな。 |